土手下を十数キロ下流に歩きました。暖かい日の光がふりそそぎ、北風は土手に遮られて、日溜まりのなかを延々と歩いたようなものです。4匹はよく走り回ったせいもありますが、真夏の海辺の砂浜でも歩かされたように大口をひらき、麺棒でのされビロビロになったような真っ赤な舌の先からだらだらと汗を流しています。とんでもないところを歩かせられたと嫌味っぽい目つきでチロッと見て、流れにザンブと幾度でも飛び込んでいつまでも泳ぎます。今までになくよく泳ぎ、トライアスロンの選手のように泳ぎました。

 長距離散歩から戻り、夕食を食べ、いつものように消灯してからのことです。アレックスくんがいつになく大声で独り言をいっています。アレックスくんは椅子に正座して外を眺めながらも、車に乗って外を見ていてもぶつぶつ言う癖があります。就寝してからは珍しいと聞き耳を立ててみると、ヒーヒー泣き言をいっているようです。心配になって様子を見に行くと、左足を持ち上げ右足を震わせ身動きとれずにいるようです。足が痛いよ〜うと情けない顔をしています。

 

 

 

 

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