天の半分は女

 

 天の半分は女という言葉は、中国建国に際しての毛沢東の言葉です。国民党軍との内戦で多くの戦死者を出した為もあるでしょうが、建国という大事業を男たちだけでは完遂できないと考えたからでしょう。イスラエルが建国した際も、男女が対等で一致協力するよう計画されました。そのため、周産期に対応した施設と親が安心して就労できる施設が完備されました。子どもたちは生まれてから学齢期に到るまで、子どもたちだけで育てられるようでした。子どもを親から引き離し過ぎるような観がありましたが、平日夕方から翌朝までと休日を一緒に過ごすので十分だったようです。

 経済が低迷し少子高齢化が進行するわが国の今後を考える時には、中国やイスラエルの建国の時のように性による区別を捨て去るべきでしょう。一方的に女性に負担を強いる社会の構造を、一刻も早く改めなくてはなりません。海外から技術就労者を呼び込む必要はありますが、同時に就労者の男女比率が半々になるよう配慮しなければなりません。

 出産前後を有給休暇にして託児施設を充実させれば、専業主婦という言葉は死語となるでしょう。半日就労者の年収が全日就労者の収入の半分である以外は全て同じであるように配慮されれば、家事と育児を優先させて就労が可能となります。夫婦それぞれが半日ほど働いて一人分の収入を得たならば、育児も介護も他を頼らず可能となります。かつてのように妻を扶養家族とみなしていたら、夫の失業と同時に一家共倒れとなってしまいます。

 子育てや介護などは、よほど経済力のある人でないと何処かに頼むことは出来ません。子育て中の女性の給料のほとんどが保育料に消えていることが少なからずあり、介護保険に含まれないものは自費負担です。しかも継続的な出費は予想以上の負担となりますので、子育ても親などの介護も極力何処にも頼らず自力で対処する決意が必要です。一人で頑張るのでは無く、可能な限り二人で頑張るのがよいでしょう。要は、一人口は食えぬが二人口は食えるという諺と同じような意味合いです。

 これからの厳しい時代を生き抜くには、真の意味でパートナーが必要です。身近なところでは、子育ても介護も就労も二人で交互に負担すれば、全て解決するだろうという妙案なのです。

 

  

   

 

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