これでよいのか"今どきの若者"は

 

フリーターが増えるのも、長引く構造不況のためかと思っていましたが、幾度も経験したアルバイトからイメージ出来るフリーターへ安易に流れてしまっているようです。手軽に情報を入手できる状況にありながら、努力して可能性を試そうとはしないのです。無意識にでも、親の年金にパラサイトしたら、無理せず暮らせるとでも思っているのでしょうか。 

エジプトのピラミッドの石室にも、奈良の東大寺の天井裏にも「今どきの若者は」と嘆きの落書きがあったとのことですから、人類の歴史と共に老人の繰り言は切れ目なく続いて来たようです。その為と、口にすると己も年寄りの仲間入りするようで、思っても言えませんでした。 しかし、今どきの若者は "これでよいのか" と言わずに居られない気持ちから、老人の繰り言と曲解されるのを恐れずに「今どきの若者は」とあえて本音を吐露したいと思います。

 今どきの大学生はあたかも "一人前" であるかのように主張しますが、それらしいところは殆ど見当たりません。強いて挙げれば、要領よく勉強するところでしょうか。"代返"で出席日数を稼ぎ、"山勘"で及第点を確保するのは巧みです。しかも、仕方なくやる勉強ですからテストの為の勉強に終始しています。そして、子どもの頃から何を身に付けて来たのだろうかと、思ってしまうほど何も見当たりません。

 ベランダに咲くよく知られた花の名前を聞いても知らず、水槽に泳ぐ魚の名前を聞いても知らないのです。ごく稀に語るのは、小学校の理科の時間に育てたことのある草花や小動物についてです。大学生になるまで、学校の勉強の外はアニメ漫画とTVゲームしか無い人生だったのではないかと思ってしまいます。日本人は農耕民族ですから、「隣百姓」といって自らの考えを持つ前に人真似をする習慣があります。隣の畑と同じものを作れば失敗がなく間違い無いという経験から来たもののようです。

 溢れる情報の中から皆が興味を持つものに興味を持ち、仲間内で統一された興味の足並みが乱れないように、常に携帯メールで連絡を取り合い微調整をしているようです。自分がどう見られているのかばかりを気にしているようです。誰がなんと言おうとも「私は私だ」という気持ちで、自分だけの興味を持ってもよいのではないかと思います。

 

 

  

  

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