仮称・国設民営失業対策事業所
      

      

 ご存知のように、先の見えない不況による失業率の増加が深刻な問題となっています。知識人や専門家たちの考えとしては、倒産やリストラで失業した人たちは職業訓練を受けて、新たな業種に雇用されればよいというのが解決策のようです。それはかつての就職氷河期に卒業して正規採用の道が閉ざされていた者たちにとっては絶好の機会だろうと思いますが、努力した経験がなく挑戦するのが苦手で単純労働に就いていた者たちは困惑するでしょう。フリーターの中には低賃金でも仕事の内容や就労日数を選べるものを好む者は少なくありません。しかも多くは生活費を稼ぐ為に臨時であることを承知で働き、解雇されても同様な就労形態で働けばよいと考えていたようです。

 海外からの労働力を受け入れるようになりますと、少子化が気にならないほど税収は確保されることになるでしょう。そのために、かつて程では無いにしても豊かさが実感できる経済が維持されるでしょう。しかし、職業訓練を受けても新たな業種に雇用されることにならなかった元フリーターなど失業者たちは、生活保護を受ける暮らしの侭になってしまいます。経済的に余裕の無い生活を、いつまでもし続けなければならないのは辛いことでしょうし気の毒です。

 この問題を解決する方策として、放置され荒廃している山林や農地などの復活を彼らに依託するのです。著しく非効率であろうことは想像できますが、これを失業対策事業として考えれば意味合いが異なります。この国土美化整備事業で得られる報酬は生活保護費に若干上乗せした程度のものでしょうから、事業が長期化しても継続は困難ではありません。むしろ長期化した方が無理なく実質的な成果が得られるでしょう。そして、その事業の運営をNPO法人に任せるとよいのは、困難を伴うことを承知でその役割を果たしてくれるからです。

 

 

 

 

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