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2巻10号(通巻19号)平成4年10月28日

  

 落葉が舞い込む季節になりました。家の前の木々はうっすらと紅葉がはじまっています。タロハナ邸は来客が多いので、サナ婆はむきなって掃除をします。ホネやボールを片づけると、タロハナたちは待っていましたとばかりにまた散らかします。夜になって寝る前に、ハク爺は綺麗にお片づけをしてから消灯しますが、朝になって薄暗がりの中でこっそり覗き込むとなにやらこんもりと散らかっている中でぐっすり寝込んでいます。夜中にひと暴れしてまた散らかしたかと思って、せっかく綺麗にしても仕方ないなと思いながらよく見ると、それが、なんと落ち葉なのです。タロハナたちは明るくなるまで起きてはいけないと思っているようで、起こされるまで寝ています。

 お寺の杜にはケヤキの巨木が十数本あって一斉に葉を落とすと黄色い落ち葉の絨毯になりますが、その頃にはタロハナの室内は黄色い雪の吹き溜まりのようになることでしょう。お寺は鎌倉幕府が建立したもので、土塁と空堀に囲まれ、有事には北辺を守る出城になっていたようです。分倍河原駅から多摩川までは古戦場で、駅前に新田義貞の銅像があります。わが家の辺りを掘ると、戦死した馬の骨が沢山出て来ると言い伝えられています。"馬の骨"という語感が心地よくは響きません。

 前号でお知らせしましたブラックエンプレス犬舎のダフィーとシンディの子どもをハク爺は気になって仕方ありませんでした。ダメモトで一丁頑張ってみようと根回しで東奔西走し、ついに瓢箪から駒ならぬ黒ラブが飛び出しました。いくらラブ好きでも充分な実績がなければ相手にしてもらえません。誠意と努力で勝負するしかありませんでしたので、体力の限界に挑戦したトライアストロンのようでした。勝負に出て一週間は全力投球し、分けて戴いた後の一週間は疲労困憊虚脱状態でした。情けないことに、いつまでも若くないと気づかされました。

 

 

 


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